新幹線ロボ第10回
勇者新幹線 その弐(全三回)

「毎度当ステーションをご利用いただきありがとうございます。
まもなく10番線ホームに
『勇者』シリーズ第二編成が到着いたします。
白線の内側までおさがりになってお待ち下さい。」
 
 ●『ボンバーズ』 (『勇者特急マイトガイン』1993年タカラ製)
 
「皆様、大変長らくお待たせ致しました。
ただいま到着の車輌は
『勇者特急マイトガイン』シリーズより、『ボンバーズ』のメンバーです。

写真左手前が
『200系東北新幹線』『ライオボンバー』

残る2輌は『成田エクスプレス(NEX)』である
『バードボンバー』、『スーパーひたち』である『ダイノボンバー』でございます。」

車輌時全長 『ライオボンバー』:205mm、『バードボンバー』:195mm、『ダイノボンバー』:195mm
「識者からは『新幹線ロボトイ史上、もっともまとまりが悪く側面のシールが貼ってなければ車輌にすら見えない』と
悪評高い車輌形態です。

しかし酷評されることが多いこの形態ですが、
私は「うわ〜、この畳まれまくったパーツ群がいったいどんなんなるんだろう〜!?」と
とってもトキメくゴテゴテっぷりでかなり好きなんですけどねぇ。(^^;ゞ」
「本当にいつお話を聞いてもマニアックな方ですわね。」
「いや私についてはコメントいりませんので。

ちなみにアニメ内の設定では彼らはアニマル形態が追加される以前は
『やまびこボンバー』『成田ボンバー』『ひたちボンバー』という名前だったようです。
初登場時にそういうヤリトリがありました。」
「各車輌、ロボットモードへとチェンジです。
各員左手に持っている銃は車輌形態では連結器となるものですわ。」
「変形のしかたは、
腕パーツが腕の位置にくる、車輌ノーズが胸にくる、頭が出る、ライオボンバーのみふんどしパーツがおりる、
で完了です。
だから実は腹から下は変形してないという簡単チェンジ。」
「それでもちゃんとロボットになってるのがさすがですわね。」
「各員アニマルモードへとチェンジです。

ロボ時のスネ、つまり車輌時の後半分の部分が真ん中から外側に展開して頭方向に180度たたまれブロック状に。
そしてスネの内壁部に収納されていたアニマルの手足や翼が展開し、
車輌の中ほどにおさまっていたアニマルヘッドが出てきてアニマルモードの完成ですわ。」
「かっこいいっす!☆G(>▽<)

ところでこれは当アカデミーの見解なのですが
この【動物⇔四角柱(ここでは車輌)】への変形方式は太陽の勇者ファイバードの敵役『三獣合体ドライアス』からのフィードバックと思われます。
モチーフも鳥、虎、竜と同じですし。

そしてドライアスというトイは基本的な構造は左右合体ウルトラレイカーの方式を受け継ぎつつ、
ウルトラレイカーの難点であった大量の余剰パーツを組み立てて
新たなもう1体のキャラ(鳥)とすることで3体合体とした方式の合体トイです。

以上のことから “ウルトラレイカー
×ドライアス÷2=トライボンバー” であると言えるでしょう。

ちなみにこの式がウルトラレイカー
ドライアス÷2でないのは
双方の特徴であるビークル⇔ロボとメカアニマル⇔ロボの両方を取り込み
3体が3段変形となったうえでさらに3体合体という驚異的なプレイバリューを持つにいたっているからです。

そう、このトライボンバーというトイは、合体新幹線ロボの始祖ウルトラレイカーの系譜が
『勇者シリーズ』としての正当進化の中でたどりついたマルチプレイバリューの1つの到達点なのです!

ちなみにウルトラレイカーの系譜の別の到達点には超竜神がいたりしますがこちらはひとまずおいていて/(゚▽゚/=\゚▽゚)\
あとTFダブルディーラーからきてセブンチェンジャーへと続く多段変形の流れも見えますがそれもおいといて/(゚▽゚/三\゚▽゚)\」
「ひとまずでおきまくりですわね。」
「タカラってけっこうギミックが伝統的に受け継がれていきますから。
全部検証してたら大変なことになりますんでー(^^;ゞ」
「各車輌をブロック状にたたんで、ライオボンバーをライオンヘッド状態にしスカートパーツをセット、連結器を介して連結。
これで
『アニマル特急』の完成ですわ。」
「アニメでボンバーズが緊急発進する時にはこの状態で大列車フォートレスっていう基地から出てきます。
特に設定があったおぼえはないんですけど
コンパクトになったうえに重連してるんでおそらく速く移動できるんじゃないっすかね?」
「そしていよいよ合体。
猛獣三体合体
『トライボンバー』の完成です。」
「胸に新幹線ノーズの輝く巨大合体JRロボ!
バードボンバーとダイノボンバーのノーズは一旦取り外してから肩に接続し直しています。

両腕は車輌のノーズ内部に2段階に折り込まれて収納されていたのが展開しているのですが
立体のアナモルフォーシス極まれリって感じで、
よく見ればほとんど腕の形になってないのにパッと見はどう見ても腕にしか見えないという
見立て変形技術数十年の粋が結集されています。」
「胸にくるのはやはり新幹線。
なぜなら新幹線は特別なJRだから。」
「てなわけでようやく3体合体しましたが
新幹線ロボとしてのお楽しみはまだこれからっす!☆G(>▽<)」
「そろそろお時間ですわ。

まもなくボンバーズ増結車輌、
『ホーンボンバー』が到着いたします。
白線の内側までお下がりください。」

車輌時全長 『ホーンボンバー』:205mm
「出た!
勇者シリーズの定番、全身が合体用強化パーツで構成された4人目の仲間!

ちなみに設定ではボンバーズのプロトタイプとして一番最初に作られたロボットとされています。
改修前の名は
『ひかりボンバー』。」
「車輌形態は『200系東海道新幹線』ですわね。
なんだか新幹線らしからぬパーツが屋根にのっていますが気にしては負けですわ。」
「そしてロボット形態とトリケラトプス形態へと三段変形ですわ。」
「初期メンバーの3人と違いパワーアップ時に出てくる4人目は合体時の強化パーツになるギミックの都合から
基本的に差し替え変形なのがタカラクオリティ。
このホーンボンバーも腕部以外はダイナミックに差し替えまくりです。」
「あと画像にはありませんが、彼にも他メンバーと同一仕様の連結器が装備されておりまして、
車輌形態時の仲間車輌との重連、およびアニマル特急への追加連結が可能となっております。」
「そしてホーンボンバーの売りは他のメンバーにはないサウンドギミック!
トリケラトプス時の背中部分がホーンランチャーという大砲になっていまして、撃鉄(?)を引っ張ると装填音が、
そして発射スイッチを押すとミサイル発射と同時に発射音が鳴り響きます。」
「かちっ ずどーん ですわね。」
「ええ。
しかしこれ、どこかで聞いた音だなぁと思ったら
どうやら日本では販売されなかったG2メガトロン(緑色の大きいエイブラムス戦車バージョン)のサウンドギミックと
同じサンプリングが使用されているようです。」
「そしてホーンボンバーがトライボンバーの強化パーツとなり合体。
猛獣四体合体
『バトルボンバー』の完成です。」
「胸が新幹線ノーズではなくなってしまうのがちょっと残念ですが
背中のウイングが新幹線の車輌側面なのはカッコイイです!」
「さらに肩に新幹線がのっかっていますから新幹線マニアの方も安心ですわね。」
「肩に乗っけたホーンボンバーの車体は超電導砲バトルランチャーという武器になっていて超電導ミサイルを発射します。
トイとしてはホーンランチャーと同じ弾を使いますが
厳しい修行を積んだ私にはこの時には超電導ミサイルに見えるので問題ありません。」
「厳しい修行を積んで人として駄目になってる気がするのは気のせいでしょうか?」
「気のせいです。(0.3秒)

そしてこの形態、
3つの車輌で構成される本体に胸装甲を追加し、ウィングで飛行能力の強化、肩ランチャーで攻撃力の強化をする方式は
主役ロボ、マイトガインの最終形態、グレートマイトガインパーフェクトモードのアーリータイプとなっているのも心憎い演出っす!

てな感じで脇役のわりにかなり優遇されている合体JRロボ!
4体が3段変形2種2段重連2段合体!
プレイバリューの点では最強を誇る電車ロボチームとして是非一度手にとって欲しい一品ですね。」
「という訳で、今回はマイトガインの支援ロボ、ボンバーズの特集でした。
4輌のうち新幹線は2輌だけですが
3体合体時にはライオボンバーが、4体合体時にはホーンボンバーがメイン人格になるので新幹線ロボということで大丈夫ですわ。」
「ちなみにマイトガインのトイは全ての勇者特急隊を連結した状態にも出来ます。
私はマイトガインとバトルボンバーしか持ってないんですが、おそらく全てを連結すると軽く1mを超えるでしょう。(^^;ゞ」
「アニメでは第42話『炎の五体連結攻撃』 で
勇者特急隊最大の必殺技『ジョイントドラゴンファイヤー』としてその連結状態が登場しましたわね。」
「ちなみに五体ってなんか数が少ない?と思われるかもしれませんけどその内訳は
ドリル特急(牽引するカイザーキャリアにカイザー1〜5を格納)、ロコモライザー(内部にマイトウィングとガインを収納)、
アニマル特急(ボンバーズ4体重連)、レスキュー特急(ダイバーズ5体合体)、弾丸特急(マイトガンナー車輌形態)となっていまして
五体とは言ってもじつはエラい数になってる勇者特急隊大隊出場状態です(^^;ゞ」
「さて、ただいま到着の車輌は以上となっております。

次の発車は11番線より本線の最終電車、
『勇者シリーズその参』となります。
到着まで今しばらくお待ちください。」
「お待ちくださーい。
んでわまた。
バイバーイ☆(^-^)/~~~」


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