新幹線ロボ第11回
勇者新幹線 その参(全三回)

「毎度当ステーションをご利用いただきありがとうございます。
まもなく11番線ホームに
『勇者』シリーズ第三編成が到着いたします。
白線の内側までおさがりになってお待ち下さい。」
 
 ●『ライナーズ』 (『勇者指令ダグオン』1996年タカラ製)
 
「皆様、大変長らくお待たせ致しました。
ただいま到着の車輌は
『勇者指令ダグオン』シリーズより、新幹線チーム『ライナーズ』のメンバーです。

写真左から300系のぞみである
『ターボライナー』、400系つばさである『ウイングライナー』、E1系マックスである『アーマーライナー』でございます。」

車輌時全長 『ダグターボ』:232mm、『ダグウイング』:230mm、『ダグアーマー』:227mm
「これらはダグビークルと呼称される物で
ブレイブ星人の宇宙警察機構により地球の乗り物が複製され特殊機能を追加するパワーアップを施されたものです。
劇中では地球の高校生達が変身したダグオンが融合合体することで人型になります。

なおここで御紹介する列車チームに追加された特殊機能部品はすべて車体後部に集中していまして、
そのパーツを外すとちょっと短いものの普通の新幹線になれます。」
「まずは300系の『ターボライナー』。元になっている車輌は『東海道・山陽新幹線のぞみ』ですね。
新幹線の後部にF-1マシンを思わせるエンジンユニットと巨大なタイヤが追加されたスピードタイプです。
ロボットに変形した姿では
『ダグターボ』という名前になります。」
   
「デザインといい変形パターンといい、ガインを思い出させますが気のせいです。」
「続きまして400系の『ウイングライナー』は『山形新幹線つばさ』。
追加されたのは主翼、垂直尾翼、ジェットがまとめられたウイングブースターで、飛行機のように飛び回れます。
ロボットに変形した姿は
『ダグウイング』となります。」
「新幹線つばさの飛行形態ということでマイトウィングを思い出させますが気のせいです。」
『アーマーライナー』は『2階建て新幹線MAX』。
追加されたのはミサイルポッドとミサイルランチャーとキャタピラが生えたアーマーブースター。
ロボットに変形した姿は
『ダグアーマー』となります。」
   
「ヒカリアンの特車隊イーワンスナイパーを思い出させ…」
「電光超特急ヒカリアンは2002年の作品で、ダグオンは1996年ですわよ。」
「 し ま っ た ー ! ! バタリ ミ =□○_ =3」
「そしてライナーズ、重連合体。
『ライナーダグオン』の完成ですわ。」
「なんと申しますか…おすもうさん体型でたくましいですわね。」
「これ単体でこれはこういうものだと言われれば
太い体型のゴツキャラ好きな人達の需要が間違いなくあるんですよ。
でもアニメではスリムなアレンジで活躍しててそれを見た後でそのオモチャだと思って見るとなんとも微妙です。

ちなみにどうでもいいことですけれど腰アーマーの下では2人がラブラブチュッチュになってます。
こういうふうに。↓」
「きゃぁ!これは…腕の表情といい顔の向きといい、ナイスBLですわね!(/// 」
「ダグオンは美青年達の青春活劇ですからね!
ボーイズラブ上等ですよ!!」(マテ
「そろそろお時間ですわ。

まもなくライナーズ増結車輌、
『ドリルライナー』が到着いたします。
白線の内側までお下がりください。」

車輌時全長 『ドリルライナー』:238mm
『ドリルライナー』は『C62機関車』ですね。」
「『C62』ってシールが貼られているのでそうなのでしょうね。
でもあまり似てませんわ…」
「そうなんですか?
私、どうもSLは区別つかないんですけど。
あ!でもこれ、銀河鉄道999に似ていますよね!」
「999はまさにC62ですわ。」
「なんですとっ!?
やったね!SLの区別がつくようになってるじゃないですか私!

ちなみに車体後部に接続していたドリルブースターを車体前部に接続し直すことで
たくましいメッキのドリルが生えたドリルクラッシュ形態になります。

ドリルが先端についた列車って創作物ではよく見かけるモチーフですけど
正義の味方のトイで実装されてるのは貴重ですね!」
「そして変形。
ロボットになった姿は
『ダグドリル』となります。」
「シックな色とデザインがクールですね。
ただ組替え変形なのがちょっと残念ですが(^^;ゞ」
「番組中盤になってから参入するパワーアップメンバーの宿命ですわね。」
「ですね。
ということでパワーアップです!!」
「ダグドリルを加え4人になったライナーズが超重連合体。
『スーパーライナーダグオン』の完成ですわ。」
「これが勇者シリーズにおける新幹線ロボの最終進化の姿です!☆G(>▽<、)

ライナーダグオンが肩にドリルをかついで胸に赤い板を付けてゲタをはいた状態ですね。
追加パーツはもちろん新参メンバーであるダグドリルがバラバラになることで出来ています。」
「バラバラになるとか言われますとなにやら物騒ですわね。
高校生が融合合体していますのに。」
「う、その設定を指摘されるとたしかにちょっと…。
う〜ん…でも、自分が融合してる機械がバラバラなって他の巨大ロボの各所に付くのって
どういう感じなのか体感してみたいですよねぇ。」
「つっこむべきポイントはそこですの!?」
「いや、わりと本気で気になるポイントでありますよ?
まあそれはおいときまして総評を。

合体後のプロポーションにつきましてはファンの間ではけっこう不評の声が多かったと記憶しています。
合体していない状態では新幹線という車輌本体の再現度は高く、単体でのロボのプロポーションもわりと良いので
そこを重視して設計してみたら合体形態に無理がいったってことかも。

また合体時の肩装甲以外の両腕全部が車両後部の新幹線ではない追加機能部分を使った組替えなのも不評でしたね。
新幹線だけじゃ人型になることすら出来ない、と。」
「えーと?…つまり合体させなければ高評価なトイだったということですか?」
「ハッ!Σ(=□=;)
まとめてみるとそういうことになりますか!?」
「新幹線形態を主眼に見ると、たしかに勇者シリーズの中での車輌としての再現度は抜群ですわね。
そのリアルな新幹線に、リアルさとはまったく無縁の強化機能を一目でわかる明快なデザインで追加した外見は
SF感覚とすら言える斬新なインパクトを持っていますわ。
後にも先にもこういうアレンジの新幹線は見たことがないオンリーワンなアイテムですわね。」
「ちなみに単体でロボになれる新幹線勇者はこのライナーズが最後です。

シリーズ次作の『勇者王ガオガイガー』(1997年)にも500系の姿をした
ライナーガオーという勇者メカが登場しましたが
変形時には主役ロボ・ガオガイガーの両肩・両上腕部を構成するのみでした。

また他に単体ではロボになれない新幹線型メカでは
『伝説の勇者ダ・ガーン』(1992年)に
アースライナーという300系新幹線の姿をした勇者メカが登場します。
こちらは変形時には主役ロボ・ダ・ガーンXの下半身を丸ごと構成します。

これで勇者シリーズに登場した新幹線メカは全てですね。」
「そう聞くとなんだかそのあたりの新幹線だけ組み合わせても巨大ロボが組み上げられそうな気がしてきますわ。」
「いや、これらを合体させても構成部分が足りなくて人型にはなれないんですよ、残念ながら(^^;ゞ」
 ♪ほ〜たぁるの〜 ひぃか〜ぁり まどのゆぅき〜
「只今発車の車輌をもちまして、当新幹線ロボステーションは全運行スケジュールを終了いたしました。
このたびは当ステーションをご利用いただき誠にありがとうございました。
どうぞお忘れ物のなきようお手回りの品を御確認のうえお気をつけてお帰りくださいませ。
ありがとうございました。」
「おつかれさまでしたー。

一応今回をもちまして新幹線ロボステーションは終了です。
ですがまた新しい新幹線ロボが発売されたり、今まで御紹介していなかった新幹線ロボを確保したりしたら
新線や臨時便が到着しますのでお楽しみに。

それではまたいつかお会いしましょう。
バイバーイ☆(^-^)/~~~」
「それでは皆様、その時まで御機嫌良う、さようなら。」


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